入院期間中(2023.12.19~2024.1.1)
※肺画像検査、血液検査等の結果は「肺画像、血液検査等の推移(2023.5~)」に掲載
2023.12.19 入院
入院手続きをしました。ホテルにあって病院にないものをリストアップする必要がありました。バスタオル、ハンドタオル、ボディソープなどなど…。入院に備え、zoomヨガサブスクに加入し、ヨガマットも持参しました。結局元旦に退院することになったので、サブスクは12.31で解約。
非結核性抗酸菌症で入院する患者にしては元気そうな私に、担当看護師は「本当に入院されますか?」と尋ねました。それは、こちらが聞きたいことです!(笑)。放射線治療などで、いったん病室に入ったものの、やっぱり通院に変える…と帰宅する人がいるらしい。病院から出される昼ご飯を食べると1泊が始まるようでした。
「入院新利用計画書」の症状の覧に「咳嗽」と書いてありましたが、咳はほとんど出ません。私には入院すべき症状は特段ありませんでした。
「せっかく鍛えているのに、入院中、筋力が落ちるのは辛いですね。」と言ったのは、私のピアノの生徒で、4歳から10年以上バレエをやっている女子高校生。なので、入院前は特に毎日のようにジムに通い、入院中もリハビリセンターでトレーニングしました。ここは主目的がリハビリなので緩いトレーニングでしたが、しないよりはマシでした。
病室では、看護師が一日何度も酸素飽和度を計りに来ましたが、リハビリセンターで15分も自転車を漕いでいる、その時の心拍数は計ってていない、本当にチグハグでした。
体重測定 パジャマを着て49.4kg。
肺X線検査、血液検査および喀痰検査
この日の採血で、肝臓の数値が正常範囲に戻っていることがわかりました。新人医師が、入院前までに飲んでいた漢方薬やサプリメントの影響がなくなったからだと言いましたが、それは大間違いです。私は、入院当日の朝までそれらの漢方薬やサプリメントを飲んでいたからです。こういう訳のわからない発言をされたら最後、二度とその医師を信用できなくなります。
心の中で思っているだけではなく、逐一看護師さんにメモを渡し、伝えるようにしました。
結局、なぜ肝臓の数値(GOP、GPT)が正常範囲に戻ったのかは迷宮入りとなりました。
○9.21から服用しているエリスロシン(200mgを朝晩、計400mg 、通常の容量は800~1200 mg)
○9.28から服用している漢方煎じ薬X
○11.20から服用している漢方煎じ薬Y
肝臓の数値を上げていたのは、以上のいずれか、あるいはその相乗か、あるいはたまたまか。少なくとも以前から服用していた漢方薬やサプリメントが原因ではないはずです。
喀痰検査は培養8日でアブセッサス陽性。初めてアブセッサス陽性と判明した2016.12.26は、陽性になるまで5日、その後は3日あるいは4日だった陽性になるまずの期間が8日に延びた。これは改善に向かっているということのようだ。
夜から点滴と内服が始まった。基本的に、点滴イミペネム(一日3回) アミカシン(一日1回、イミペネムと同時に)
内服 アジスロマイシン(一日250mg 1回1錠) 12.25からシタクロキサシン追加(一日50mg 1回2錠)
最近ではキードラッグとされているクロファジミンは色素沈着がほぼ出るということなので、今回は断りました。仮に幾ら効果があったとしてもまだ、「クロファジミンの薬物動態を探索する第 I 相試験」中。
いよいよ、あなたの命は、この病気のために終わりです、となったら話は別です。
学会発表などの時、普段のウォーキングパンプスを履いているか、一張羅のパンプスかで結果が違ってくるような人間なので、これは譲れなかった点です。私は芸能人ではありませんが、外見はパフォーマンスに影響します。
参考動画 9月13日(水)に開催したID笠原と道場山本の感染症よもやま話 14分40秒~
https://www.youtube.com/watch?v=h_IkGMrkPAs
クロファジミンの薬物動態を探索する第 I 相試験
https://www.kekkaku.gr.jp/...
数日後、病棟医師B(主治医とは異なる医師)は、要観察を続けることになった半年前の2023.05.11のX線画像と、入院当日2023.12.19のX線画像を比べた場合、後者のほうが状態は悪いと言いましたが、どのように画像を見るのかわからない私にはよくわかりませんでした。
2023.12.21 入院3日目
呼吸機能検査。肺機能は正常の範囲に入っていた。
2016.03.04の検査と比較しても悪くはなっていない。
2016.03.04 身長159.5cm、体重48.5kg、体表面積1.478㎡、BMI 19.1
2023.12.21 身長159.6cm、体重48.6kg、体表面積1.480㎡、BMI 19.1
25歳から40年以上、私の体重は変わっていません。この数字から見ても、医師は、患者である私の実感をもっと尊重してほしいと思います。1ミリでも違えば、喉が1点だけ痛くても私自身がまず気づきますから。
私には症状がない。それは、悪い状況に慣れただけ?
そんなことはないはずです。
2023.12.22 入院4日目
点滴薬アミカシンの副作用が出ていないかをチェックするための聴覚検査
この薬は聴力の低下をもたらすことがあるといわれています。
ネットの簡易聴力検査では、30代ならば聞こえる音が私には聞こえませんが、耳鼻咽喉科医師はグラフだけ見ると30代かと思うと言いました。
2023.12.25 入院7日目
病棟医師Bから退院の話が出ました。健常人と同じように日常生活ができていたこと、病室でzoomヨガレッスンを受け、毎朝、ヨガの邪魔しないようにレッスン時間を看護師が確認するようになったこと、病院から徒歩5分ほどの距離に自宅があるため、通院による点滴に切り替えることが容易であること、などがその理由だったと思います。
辛かったのは眠れなくなったこと、極度の便秘になったこと、病棟の乾燥が酷かったこと、食事に添加物が多かったことなど、入院時の辛さをあげるとキリがありませんでしたが、入院患者の希望だけで退院できるわけではないのもまた事実でしょう。
眠れない時のための常備薬としているルネスタを3mg服用しても眠気さえ起きませんでした。そのため、デエビゴというオレキシン受容体拮抗薬に分類される睡眠薬を処方されましたが、悪夢を見ました。「町中で火事が起こり、煙が出ているシーンを私が高台から見ている」という夢。1~3%に異常な夢を見る副作用が出ると言われてそうですが、担当看護師さんもこの薬で悪夢を見たそうです。
薬を処方する時、錠剤をむき出しで提供されることがありました。何を飲まされているかわからない…、これだけでも眠れなくなるほど不安になります。
病室の乾燥も酷かったです。カビなどが生えないようにするために低湿度にしていると看護師は言っていましたが、インフルエンザ等の感染症は湿度が低くなると感染リスクが高まるのではなかったですか? 説明になっていないように思いました。(乾燥による皮膚へのダメージ、口角炎の発症は3月末になってようやく改善されました) 。
パン食を選ぶと、あちこち「マーガリン」だらけで悲しくなりました。世界で禁止されている「マーガリン」を入院患者に提供する~このことで他の食材の中身も察しがつきました。「マーガリン」を拒否しているのに「パン不可」と誤解され、入院期間中、私は小麦を拒否する“グルテンフリー”の人になってしまいました。違うよ、違います!
私はコンビニでパンを買うこともありませんし、パン類に「マーガリン」が入っているドトールコーヒーでパンを食べることもありません。そういう人、多いと思いますが、わかってもらえなかったです。
一般の患者が訴える「病院のご飯は不味い」ということや、がんもどきの煮物に牛乳という組み合わせも気になりませんが、病院なのに、身体は食べ物でつくられるという鉄則を置き去りにしていることにうんざりしました。
医療従事者に対する不信感も大きかったです。入院直後の担当看護師は、「教科書に載っているような模範的な(?) 血管です」と言いながら、さっと針を刺すことができましたが、別の看護師は二人が失敗、「神経を傷つけたら大変なので、いったん抜きます。」と言い、「退場」しました。点滴の技術が低いだけではなく、私の病名も知りませんでした。
次に登場した新人医師は、「針が入りにくい」と言いつつ、日常生活を不自由にさせる手の甲に打ちました。これではヨガもできません。その夜、別の看護師に窮状を訴えると、簡単に刺し直してくれました。点滴は基礎的な技術ではないのですか? 恐怖でした。
血圧の乱高下も凄かったです。私は大抵100から110の間ですが、一日のうちに最高130、最低80という日がありました。人生における最高値と最低値が同日に起こりました。
特にこの血圧の乱高下は二週間のうち後半に多く、ストレスが溜まっていたのではないかと思われますが、原因はわかりません。
点滴の管を止めるテープによるかぶれも酷かった…。他の患者さんは大丈夫なのでしょうか。
2023.12.26 入院8日目
肺X線検査、喀痰検査および血液検査
★肺X線検査 2023.12.26
★抗酸細菌検査最終報告 2023.12.26
12.19と比べ、X線画像は良くなったらしい。そんなに短期間で良くなるものなのか、よくわかりません。後日判明しましたが、点滴開始から一週間のこの日、アプセッサス菌はマイナス、検出されなくなりました。
肺マック症の場合の内服後のグラフは、こんな緩やかなのに、点滴は強力なのでしょうか。
肺非結核性抗酸菌症の薬と副作用 複十字病院 臨床研究アドバイザー 倉島篤行
http://ntm-jrc.kenkyuukai.jp/...
入院前、浴槽に浸かる時、一瞬湯気でむせることがあり、咳や痰がなくなった11月以降も、深呼吸をするとむせることがほとんどでした。入院中は、掃除の人が使うモップの掃除薬剤、看護師のアルコール臭にさらされ、むせました。あまりに乾燥するので、許可をもらって加熱式加湿器を取り寄せたのですが、これにもむせました。
日常生活に支障はないものの、このような「むせる」状況は、病気が進行していないかどうかを患者自身が自覚する指標になるのではないかと思います。非結核性抗酸菌症を専門にする医師たちも、非結核性抗酸菌症にかかっていないのですから、実感はないはずなので、患者がもっと発信していかなければなりません(退院後、浴槽の湯気や深呼吸でむせることもなくなりました)。針の穴のような異変に気づくこと、それは自分自身を救いますね。
2024.1.1 入院14日目
病院の朝は早い。これまでの人生で一度も見たことがなかった初日の出を見ました。
入院時と同じ体重で退院。